Mさんが見つけた土地は都心の駅から徒歩数分という絶好の場所でした。しかし面積は34坪とやや狭く、角地ですが2面が崖で、擁壁は今にも崩れそうです。擁壁のやり直しには多額の費用がかかります。思い悩んでいたときにインターネットで見つけたのが山川設計でした。「相談無料」とあるので思い切って訪問。すると「擁壁をやり直さなくてもいくらでもやりようはあります」と返事がありました。たとえば、敷地をいったん道路レベルまで掘り下げ、そこから鉄筋コンクリートの建物を立ち上げればよいと。しかも掘り下げた部分を地下室扱いにした地下1階地上3階の建物なら、一定の広さまでの地下室は床面積に含めなくてよいという優遇措置が受けられ、34坪の土地でもゆとりの住まいができます――土地の持つ可能性を設計の工夫で最大限に引き出した美しい住まいが完成しました