ご夫妻が目指したのは、歳月を経て熟成していくような住まいです。イギリスで間近に接した美術館や博物館などのビクトリアンスタイルの建物に威厳と気品を感じたというお二人は「本物の美しさを備えた住まい」を熱望。ホームページで見た住宅実例が気に入って、山川設計に依頼しました。山川設計が提案したのは、プライバシーを守りながら暮らしを楽しむコートハウス。地下に広々とした音楽室を設け、ビクトリアンスタイルの家具や調度品で統一したリビングルームや吹き抜けの高い天井からやわらかな光が降り注ぐ書斎などをゆったりと配置しました。圧巻は、地下に下りる階段に大きなキャノピーが設けられた中庭。個性的で美しく、時と共に価値を増していく、というこの住まいを象徴する空間に仕上がりました。