マンションで暮らしていたNさんご夫妻。いずれは戸建ての住まいを新築して、“終の住み処”にと考えていました。元々建築が好きで、とくにゴシックやバロック、ヴィクトリアン様式など、装飾の豊かなものを好まれていた奥さま。新しい住まいの内外も重厚で芸術的なものに仕上げたい。そして住まいであることを超え、非日常の時間を存分に楽しむ空間にしたいと考えていました。依頼を受けた山川設計が提案したのは、美しい3階建ての建物。優雅な曲線を描いて上がる階段とエレベーターで屋上を含めた各階をつなぎ、眺めのよい3階をLDKとしました。あえて段差を設け、ステージのように浮かび上がらせた空間には、シャンデリアが輝き、ヴィクトリアン調のソファや家具が並びます。そこにいるだけで心が豊かになる空間です。